セントジョーンズワートセントジョーンズワートサプリメントの中でも最も注意して使用して頂きたいものになります。 ちょっと内容が固いのですが、 サプリメントは薬ではないので、 その効能表示はかなり薬事法で規制されています。 それなりに効果があるものもあり、 それらは効果あるだけに注意事項も 当然たくさん出てきます。 それらの注意事項などの表示は、本当は必要なはずなんですが、 しっかり表示していない商品も多くあります。 薬ではないので表示義務はありませんので。。。。 むづかしいですね。 サプリメントだからたくさん飲んでも平気とか 薬飲んでるけど、 サプリメントは薬と飲み合わせなんてないでしょう そんなふうに思わないでほしい。。。。 それが今回下記を書いた理由です 【概要】 セントジョーンズワート(和名:セイヨウオトギリソウ、以下「SJW」)は、2000年以上前から薬効が知られており、抗炎症、傷薬として 使用されていた。19世紀になってから精神症状に使用されるようになり、 軽症から中等度のうつ病やうつ状態に対して医薬品と同等の効果があり、 副作用の発現頻度は医薬品よりも低いことが認められている。 SJWは、単独で利用する場合には、安全性は高い。 ドイツやオーストリアでは、処方箋の必要な医薬品として扱われている。 【期待される働き】 軽症から中等度のうつ病の改善 季節性情動障害の改善 不安症、強迫神経症など 【作用メカニズム】 うつ病では、何らかの原因により、脳内の神経伝達物質である セロトニンやノルアドレナリンの量が減少している。 SJWの明白な作用メカニズムはわかっていないが、 セロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミンの(再取り込み阻害により) 量をふやすことで精神症状の改善が得られると考えられている。 【科学的根拠】 これまでに行われたたくさんの臨床試験において、 SJWが軽症から中等度のうつ病に対して、効果のあることが示されてきた。 ★23の臨床試験を統合したメタアナリシス 参加した1757人の患者において抗うつ効果が報告されている。 これらの臨床試験における平均的な投与期間は4~8週間。 ★8つの臨床試験したメタアナリシス SJWの効果が、医薬品(抗うつ薬)と比較されており、SJWが医薬品と同等の効果をもつことが示された。 【摂取方法】 SJWは、即効性はそれほど期待できないため、少なくとも2~3週間程度 継続して服用するとよい。 1日あたり500~900mg摂取する。 【安全性】 上記1日量の範囲内で摂取した場合、おおむね安全性に問題はないとされている。一般的な副作用としては、胃腸障害、皮膚反応、疲労感、鎮静作用、 情緒不安定、不安、めまい、頭痛、口渇であるが、 プラセボ(効果のない偽薬)と同等で、一般的な抗うつ剤と比較して 副作用は少ないという結果がでている。 【薬との相互作用】 SJWはいくつかの医薬品との相互作用をもつことが言われている。 以下の薬との併用はしないように注意すること。 またなんらかの薬を飲んでいる人は医師・薬剤師に伝えること。 ★抗うつ作用のある医薬品とは併用しないこと。 お医者様から処方されるSSRIという種類の抗うつ薬と、同様の作用メカニズムを有するため、併用により効果が強まり、副作用を引き起こす可能性がある。 ★SJWは肝臓の薬物を代謝する酵素に影響(CYP3A4の誘導)することにより、 同じ酵素によって代謝される他の医薬品の血中濃度に影響を与える。 またSJWは、薬剤の排泄を調節するP糖タンパクにも影響を与える。 よって経口避妊薬(ピル)や抗HIV薬(インジナビル)、 ある種の免疫抑制剤(シクロスポリン)や抗不整脈薬、 気管支拡張薬(テオフィリン)、血液凝固防止薬(ワーファリン)などと 併用すると、それらの効果を減少させることがある。 【注意事項】 SJWによって、皮膚の弱い人などは日光が当たった部分に発疹や発赤などの皮膚症状が出る日光過敏症を生じることがある。 動物実験では、日光過敏症は、SJWの投与量の増加に比例して生じる。 日光過敏症ではなくアレルギーのため発疹や皮膚のかゆみなどの症状が現れることもある。 【引用】 ★サプリメント小事典<蒲原聖可> ★医療従事者のための機能性食品ガイド<吉川敏一・辻智子> |